刹那

月曜日。
曇った空に桜が映える。
仕事で四日市市役所総合会館へ行くことに。
ただ、そこは有料駐車場しかないため、車は利用できず電車を利用することに。いつもより少し早起きし、最寄り駅まで自転車で行く。

知ってはいたけれど、駅は今改装中。フラットな改札口から2階建ての立派な建物に変身を遂げようとしている。
しかし、改札は通れるんだけど駐輪場は封鎖されていた。これは知らなかった。少し前に駅を利用したときは、駐輪場はまだあったのに。
なんてこったい。
ああどうしよう。置き場所もないが時間も無い。
その辺に放置しておくわけにもいかず、結局偶然発見した隣にある有料駐輪場にとめる羽目に。
金額はわずかだけれど、自転車をとめるためにお金を払ったのは初めて。
なんだか腑に落ちないまま四日市行きの電車に乗車。

夕方、仕事も無事一段落し、改装中の駅に戻る。
階段を登り、ちょうど自分が自転車を停めた場所とは反対に位置する、駅の窓が目に入った。
なんだか嫌な胸騒ぎがする。
こういうときの嫌な予感は、ほぼ的中すると思って差し支えない。

窓に目をやると、案の定そこには駐輪場（もちろん無料）があった。
学生らしき兄ちゃんが笑顔で停めていた。